いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

惣菜

昔に落ちた城の跡 いつもそんな場所に住み着く
 
道に迷いお金がないときにふと職場の隣で買った本見る
 
湯量を増やし はった風呂に旦那が入るきれいな音で紅茶飲む夜
 
鮒寿司があれば何ほどの買い物も必要なくてお茶飲んでいる
 
先の長い本を目の前においていてこたつに足は温められり命と本を見比べており
 
髪を切り昔の本を見ていたら力戻りぬ冬を忘れて屋上で食べるおにぎりの味
 
丈足りぬ カーテンを見て仮の住まいと夕方になる こちらはいつも同じ顔なり
 
二杯目の紅茶はミルクティーには薄すぎたのだそのままで笑って眠る
 
切りたての髪がはね飛び餃子を3人前食べている夜ご飯は野菜炒めに
 
勝ち組めないそのまま小学校の脇を通って餃子を食べて帰ってくるさ