いのちばっかりさ

生きている記録。生業。通信制大学。天平の甍、生の短さについて、狼煙

輪廻

人生の中で何回も音を立てる回廊をめぐるように

同じ匂いの空気の入った道をずっと回されている

あまりの既視感に座ってお茶を飲む

せめて昨日とは違うお茶をと思い

新しい種類のお茶を買う

お茶だけは外の世界から運ばれてくるようだ

 

人生の中で再度同じ恐怖を予期させるかのように

同じ頑張りを繰り返してしまう

落ちると予期した時体がこわばるが

また勇気を出して突っ込んでしまう

まるでゲームの苦手な崖を飛び越えるときのように

体力と関係なく落ちる

 

桜の開花

珈琲豆の値上げ

団地にはぎりぎり入居できない給料

右肩の痛み

短歌を読むときの

愛されているという気持ち

 

人生の中で何回も音を立てる回廊をめぐるように

同じ匂いの空気の入った道をずっと回されている

あまりの既視感に座ってお茶を飲む

せめて昨日とは違うお茶をと思い

新しい種類のお茶を買う

お茶だけは外の世界から運ばれてくるようだ