いのちばっかりさ

生きている記録。生業。通信制大学。天平の甍、生の短さについて、狼煙

疫病通信 西からの報告

雨が降る前に東京の人たちはアスファルトを剥がすのが習慣になった。あまりにも少ない耕作地面積を広げるためにひたすらに剥いでいる。この世界には病気になる人とならない人がいるという考え方は固定され始めた。そして病気にならなかったものは病院へ行く人に売る作物を毎日作っている。みんなが少しでも土地を剥がし肥料や苗を買いたがるので、飲食店には行かなくなり、店がしまった。東京でわたしたちはひたすらに農耕を行っている。