なんとなくブラックな気分で迎えた土曜日。旦那に工場のこと色々社内秘に触れない程度に相談していたら、地方の工場なんか全部そんなもんだよと言われる。ダメだろう。私には何か理不尽なこととか理屈に合わないこととかを、「そんなもんだろう」「そんなもんなんだ」と受け入れる能力が欠けていて、グダグダと、なんでどうしてと引き下がっていく能力だけがあるので、到底黙ってはいられない。
知り合いが、高卒の人は自分がどうなるかしか考えないけど大卒の人は社会全体とか会社の経営のことを考える、と話していたが、それは高卒大卒に関わらず社会にはその二種類の人間がいるんだと思う。現に同期の大卒の中にも、その二種類がいる。私の感じた中では、若い人は基本的に自分のことでいっぱいだけど、おばちゃんとかおばあさん労働者はより深く人の行為や資金の回し方について考えているようだ。時に辛辣に経営陣の資金投資の対象の不味さについて批判している。
派遣を入れまくっても人が足りず、オペレーターがなっていないので不良品大量に出しまくって残業も増えて労災が出ているこの惨状について「最初が肝心ってことだね。仕事に誇りを持ってやらないと最終的にこうなる。」と話していたのもおばあちゃん労働者である。
そうまで思っても黙って労働しているのがおばあちゃん労働者。なんなのだろうなあと思ってしまうね。私は強くあらねば、なんとかせねばと思っている。
最近そんなことばかりで、全然、亡くなった父のことを思い出さなかった数日があった。数年間こういうことはなかったので、なんだかんだ私もこれまで住み慣れた土地で、自分の許容範囲の事態だけを受け止めて生きてきたのかなあと思った。
ところでTryWimaxでWiFiを無料レンタルしたからまた自由にブログの記事が書ける。これがとても嬉しい。
工場の設備はなぜか現代の人間が働くには全ての台の位置が低いところに設置されているので、腰が痛い、肩が痛い、あと自分の常識とは全く異なる常識で世の中が回っているなどの様々な困難によって疲れてしまう。こんな中でTOEICの勉強をちゃんとするように気をつけなければ。
いつまでも物言う人間であるために、誰かにそれを聞いてもらえるために、自分の務めは果たしていきたい。
土曜日に12時間くらい寝たら体が完全に回復したので、さすが若さというのが私にもあるのだと思った。工場研修とはいえ、完全に労働力の補完として使われていると感じる時間があり、全く研修にならないような箱詰めばかりやらされたりもする。しかしそんな瞬間にこそ、なぜこうしないのだろうか、という気づきが降ってくるので、それを終わってからメモしている。
製造業にとって工場がクズであるということは、その会社の人間のモチベーションを下げ、転職を促進するのに莫大な効果があると思う。営業でどんだけ棚を確保しても、自主回収、自分が持って行った商品に欠陥があったり異物が混入しているかもしれない、せっかく棚を確保したのに、そのうち何か発覚して棚を奪われるかもしれない、そんなことでは全力で営業ができない。商品企画でも、自分が企画した商品がたとえ素晴らしいものでも、あの設備で生産されるのではダメだ。。。仕入れ購買でいくら原価を削っても、不良が出まくって、パッケージも減量もぼかすか無駄になっている。。。そんなことではまさか原価割れでも生じるのではあるまいか。。。費用を割いて新規仕入先開拓をして何になる。。。そんな風に全ての部署で失望が起こる。こんなの最悪だ。だからもし私が作った提案レポートを受けて、何か改善されなければ、この会社がクソなので転職を考えよう。そんな会社存在する意味がない。
就活界隈では、食品業界は、どんな時でも必要とされ続けている業界で、職にあぶれることはない、安定している、と言われているが、そう考える前にちょっと見てみてほしい。食品業界の企業の大部分が「加工食品」を作っている企業で占められているだろう。そして加工食品は元になる食品(肉、野菜、魚など)に手を加えることで作られる。ここで考えてほしいのだが、私たちは本当には加工食品というジャンルのものを必要としない。加工食品にはいろんなものがある。チーズ、ふりかけ、しるこサンドなど。けどそのどれが消えても私たちが死ぬことはない。肉や野菜や魚や米があればそれでいい。生きていけるのだ。だからそれらの加工食品の元になっているものを作っている会社以外は、本当には必要とされていないし、添加物や底増しのためのものを入れることによって、時に我々は疎まれてさえいる。こういう状況を必要とされていると考えることもできなくはないが、本当に必要とされているという意味ではないとわかっている。
そして恐ろしいことに、何かを作る場合にはその製造によって人が死ぬリスクがある。本当には必要とされていないこの製造によって人の命が失われる。だが企業にはその商品を作るしかない。けれどもその商品が明日この世から消えても誰も本気では困らない。このことをどう考えたら良いのであろうか。食品工場での死亡事故なんかそんなに聞いたことがないよという人もいるかもしれないけど、その大部分はおそらく表沙汰になっていないのだろう。現に弊社の死亡事故も大部分が表沙汰になっていない。検索しても片隅もかすらない。工場という場所では文明の発達した現代においても、窒息、圧死、四肢の切断などが茶飯事である。意味わからん。いや日常茶飯事というのは言い過ぎかもしれないけれど、少なくともそうした事故が起きてもおかしくない状態のもの、そして過去にそのような事故を起こしたものが常にそのまま使われており、常に労働者がそれに触れて作業している。
就活生の皆さんは、「そのために人が死んでもやる価値があると思う事業」をやっている会社の内定獲得を目指してみてはどうだろうか。もちろん私は就活の時にそんな視点は持ち合わせていなかったが、この状況の中に身を置いてみて、色々と悲しくなることがある。怒りが湧いてくることがある。
最近買ったものなど。
下の鍋で米を炊くと結構美味しい。
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作業着やワイシャツを洗う。
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メールできないはずの祖父からメールが来た。私のために勉強してくれたのかもしれない。でも直後に電話が来て、やっぱメールは無理、と言われた笑 ありがとう。
旦那は工場の仕事に希望を見出そうとしてはいけないというけれど、希望なんてそんなおおそれたものをもとめているんじゃない。労働者が希望を追うために金が必要だから工場という労働の場に来てるのに、そこで人が死ぬのが許せない。それだけのことなのだ。しかも資金がきちんと回っていれば、一番最初に一新されるべき部分の機械に巻き込まれて死んだのだから許せないのだ。
私に考え続ける力をくれた両親に感謝する。