いのちばっかりさ

生きている記録。生業。通信制大学。天平の甍、生の短さについて、狼煙

雨の前

明日は雨だそうだ。それも台風なのだそうだ。

こういうときに思い浮かべる情景は皆無。旦那と寝ている部屋だけが記憶にも未来にも情景としてあるような気がする。これからどうしようかねえとずっと思っている。これからどうしようかねえも何も、月曜日も仕事に行くのだが、きついだろう普通に。自分は向かない仕事をしている。人前で話すことも数字を扱うことも毎日出勤することも会話することも嫌いだ。この世で好きなものは本当に旦那くらいしかない。逆に他に好きなものなんかないから今の仕事を諦めて頑張っているくらいのところがある。

今の暮らしは当然あるものじゃない。この先いつでも失われる。私にとって良いものなんて他の人から与えることはできない。私のためになることも私でもわからない。何がいいとか悪いとかのことはない。ただ神がいるならここはこうだろうと思うような姿に近づくよう努力するしかない。

神であれば話す際に下手くそよりは上手だろうし、計算ができないよりはできるだろう。そうして少しずつ神に近づいていくしかない。無駄な仕事をするよりは効率的に仕事するだろうし、人に苦痛を与えるより幸せを与えるだろうし、人を貶めるよりは救う。

すごい高い声で歌を歌いながら自転車で家の近を通る人がいるので、二人で笑ってしまう。この生活のこういうところが好きだ。なんでもないことを笑ってしまう。

近所でキャンピングカーを展示していて、旦那はキャンピングカーが好きなので二人で喜んで見物した。狭い車内に入ったとき、東京で住んでいた家を思い出すと旦那が話していて面白かった。ふたりともこの広い家に住んでいるのが当然ではないとわかっているから、失っても痛くない。しかしもし子供がいたら。もっと無理をしてこの生活にこだわるはずだ。そういうところから無理とか病気とか犯罪が生まれると思う。身の程に合わない守備範囲は人を滅ぼし堕落させる。軽やかに絶望的に継続していきたい。眠らせてくれ。