いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

尊厳

いかに場所に光が無意味だったかということがわかる
いかに夜に眠気が漂ってたか
いかにあの食事が幸せだったかわかる
いかに呼吸が間近だったかわかる
爪は空をかじり
息は滝のように流れた
夜は眠れないほど考える
生かし合わないことの無意味
光を打ち消しあい
人口のモデルの中で上に付着したい
そういうトンガリの無意味
いつか死ぬことを思い出すための魚の絵を見て
毎朝光を見る
離れた二人のための優しさ
時間が指をかすっても握りしめ
不意にいつか食べた鰻の味を
染みた涙のように思い出している
山々が囲むこの土地で
帝劇は遠い