いのちばっかりさ

その金字塔/ 絶対自立(物語です)

一つ内々定を辞退することにした

 前期の成績が発表になるまで、内定を二つキープしようと思っていた。なぜなら前期の成績発表で単位が取得できなかった場合、留年の危険があり、その時には、内定先二社にそれぞれ「留年したが卒業まで待ってもらえないか」ということを掛け合い、待ってくれる方に行こうと思っていたからだ。

 

 両方待ってくれない場合は仕方なく、また一から就活をするしかない。困るのは両方から待ってあげると言われた場合で、待ってくれると言ってくれたにもかかわらずどちらかは内定辞退をすることになる。これは究極の不義理ではないか。

 

 世に生きるしたたかさとしては、ここで内定をキープすべきだろうが、このことが気になっていろんなことを効率的に考えられない自分に気づいた。「福利厚生よし給料高め 希望業種ではない」の企業と「福利厚生普通 給料低すぎ 希望業種である」の企業どちらに就職するファーストキャリアが良いのか、ずっと考え続けることになり、他のことを考えていても絶えずそんな問題にワーキングメモリの一部が占領され、心が煩わされている。これは良くないことだと思う。

 

 それに留年するならばきっともう一回就活にチャレンジしたくなるだろうし、もっといい企業を狙って行くはずだ。その結果もっと良い会社の内定を獲得したら、もっと良い企業に就職して今ある内定は断るのだろうし、これも不義理になる。結局不義理というのは良くないし、もしそういう不義理な状況になったらどうしようというのをいつも気に病んでいるのであって、なんかもう気分に暗雲が立ち込めている。

 

 留年して内定をすべて失っても世の中には仕事はごまんとあるというようなことは私は言えない。ごまんとあるが、バイト先で見てきたあんなこんな悲惨な職場で、ごまんとある仕事のうち一つを背負わされてもそんなことでとても生きた心地のする人生は送れない。

 

 もし私が気になることにワーキングメモリを支配されず、そのことを考えていても絶えず後頭部が熱くなることもなく、世の中のことを冷静に見ることができ、内定をキープできる人間だったなら、と思う。そうであればよかったのに。そういうことができないから結局どこかで生活を滅ぼすだろう。

 

 私は自分のワーキングメモリからほぼ完全に家族というものも消し去ろうとしている。私の中では「家族=問題」と言っても過言ではない。いつも心を煩わせる問題だ。私は自分の生活の情報についてできるだけ家族に知られないようにし、家族との接触を最低限にしている。自分でできることを増やし、頼ることのないようにしている。もし私が家族のことも思いながらワーキングメモリを有効に使うことができ、常に後頭部が熱くなりぼーっとすることもなく、世の中のことを冷静に見ることができ、まじ鬱みたいな状況に陥らないで済むのであれば、そうであったらと思う。そうであるべきだった。私は全然ダメ人間なので、まるで性能の悪い機械みたいに、二つの作業を同じ板の上でできないのだ。もし私の脳内の工場計画を私自身ができるのならよかったのに。

 

 結局私は「福利厚生普通 給料低すぎ 希望業種である」の企業に就職することに決めているので、「福利厚生よし給料高め 希望業種ではない」の企業には内定辞退の電話をかけることにした。自体する方の企業の内定承諾書の提出日は今月末なので、今日電話をかけることにした。ところが内定辞退の電話で喋ることのテンプレを作り、そいつを見ながら電話をかけようとして電話番号を探すと、検索候補に「××銀行 人事 電話」というような検索ワードが上位にたくさん出ているのにもかかわらず、どこにも人事部の電話番号が載っていない。どうしたことか。気が削がれる。調べている人がたくさんいるのにどこにも載っていないとは。もしかしてこのまま内定をキープしておけばいいじゃないかめんどくさいじゃないかという気持ちが溢れてくるが、それではまた不義理沼に戻って泥とくんずほぐれつの状態に戻るので、絶対に電話番号を探して辞退の電話をしなくてはならない。そのあと証拠のためにメールも書かねばならない。

 

 また楽天トラベルでサークルのメンバー全員の航空券を代理で予約したが、決済トラブルがありそれについて問い合わせようと思っても楽天トラベルのコールセンターの電話番号のサービスは終了しているし、お問い合わせフォームで問い合わせたけどどうなってるのかいつ返事が来るのかわからないし、どうせ中で働いてる人は死人みたいな顔しているし、ほんと楽天系のサービスは個人的に嫌い。会社説明会行ったけどさらに嫌いになったしほんと嫌い。みんしゅうもいやいや使ったがほんとは楽天のサービスだから絶対使いたくなかった。あとたびたに目撃される現象なのだが、お問い合わせフォームから送ったメッセージの同文をお問い合わせた人にメールで送ってこないことがあるので(というかだいたいそうなので)返事がこないので困っていても、「この内容で問い合わせました」と文句を言えない場合が多い。自分でスクショして、問い合わせフォームに入力したことを証拠に残しておくべきだと思うが、それでも入力したことは証明できてもその内容で送信したことは証明できないので、不安定な状況である。

 

 企業はお問い合わせフォームで送られてきたメッセージの控えを自動返信でお問い合わせた人に送るべきである。

 

 ちなみに内定先二社ともすっぴんで全ての選考に参加しました。