予約の夜は怠惰な気分でTSUTAYAへ
下高井戸のレンガの道を
少し怖く思いながら
奥の緑の香りが湿気に乗って海苔のように
眼鏡が曇る
人形が汚れて目を背ける
歌を歌って
なんのためらいもなく一階の部屋の窓を覗き込む
50代の女性がゆっくりと何かを拾いながら
出かけるような休むような顔をしている
メガネが曇っているとき
いつもより人の家の中がよく見える
奥までまるで私の為に晒されているかのように
コーヒーを飲んでも怒りが静まらない
誰が僕をここに落として
私の指には棘が刺さっている
半世紀先を見た
葉が全て枯れて50回
勤勉なものがだれか見せてあげよう
信じることは宗教でもいい
血を履くのは葬式の前