いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

わざと黄熱灯

自転車で
塀に囲まれた道を走っていると真上にまっすぐな電線
急に囚われて脳を抜かれるような気になって
ハンドルを激しく左に切り
車にひかれたと思ったら
県民共済の資料をポストから取り出していた
祖父の家で高所の電球を変える
ものを母に預けるようにと言われ
断る
誰にも脅かされないものを自分で持つ
二人で舐めるアイスクリーム
みんな不親切の報いは自分で受ける
みんな最後は寂しそう
みんな無邪気の報いを自分で受ける
それでいいという顔をしていたくせに

 

これにて

実家は消滅