いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

団地来

この団地では

皆ひとしく白く

椅子はみんなのためのものです

生きていくのになんの穏やかさも強制しない

本物の穏やかさは染み出す

葛藤のままいつも歩き回っていい

夜中には夜露をなめる

そう虫のように

毎晩死んで

ひとしくなにか苦しんで

朝を眠らず迎えたり

紅茶に髪を浸したりする

それが

私がくらした団地です

命が短すぎるからもう

暮らしていくためだけに飽きていたくはないのです