いのちばっかりさ

その金字塔/ 絶対自立(物語です)

さて今日は憂鬱

 ここのところ憂鬱がひどい。何をきっかけに憂鬱になるのかわからないが、時間帯等関係なく、突然ぐったりしはじめる。指を動かすのもだるい。大学の周辺では心休まるときがない。どこへ行ってもうるさく、人が多く、今日を楽しく生きることに一生懸命な人たちばかりだ、ぐったりしたときに休息するところさえない。図書館に行けば閉塞感が酷く、窓を開けると周囲に迷惑そうな顔をされる。外で休むにはどうにも寒くてやりきれない。

 

 都電荒川線に乗って人気のない駅に行くしかない。そして私は講義を欠席してしまう。閉塞感が酷い。大学から一時間半かけて帰宅するのも大変だ。復学する際にゼミをやめた。

 

 何を怖じ気づくことがあるだろう。人生は短く、(本当は短いのかわからない。いやむしろ短いのか長いのかも分からないところが問題なのだ。人間の寿命はみんなそれぞれ違う。)失うものは何もない。こんなところは出て行って、本当になんでもやってみればよいのだ。この世界で上手くお金をかせいだら、もっと上手くお金を使いたい。自分の試みをすべて試したい。すべての人間、すべての幸福、すべての出来事をこの目で見てみたい。

 

 今後二十年間は、絶対に小さく収まることは考えないことにしよう。親戚に馬鹿にされ、友達にやっちまったなと思われようとも、いいではないか。強くなりたい。いつでも強くなりたいと思ってばかりだ。書を捨てて街に出よと、自分に言い聞かせている。人間が怖くて、私はたじろいでいる。

 

 

塩の道 (講談社学術文庫)

塩の道 (講談社学術文庫)