いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

不正を防ぎたい 学生さんよ

経理の仕事について実務をし、色々の本を読む中で、不正を見つけたり、不正のことについて説明したりするのではなく、不正を未然に防ぎたいと言う思いが強くなった。オペレーションをなんとかしたい。不正はその人だけが悪いのではなく、それよりも何よりも不正ができる仕組みを放置した会社が社会が悪いのだ。欠陥を放置することは人を貶めるということだ。

 

あとあまりにも環境がぐちゃぐちゃだと(内部統制の崩壊)、その中でなんとかやっていくことと不正が混ざり合ってしまうようなこともありうる。そういった環境では会計法規こととか知らない人が経理をやってることもありうるし(通常簿記2級とか受かっていても会計の原則なんか全然わからないけど、求人には簿記2級があれば経理できますみたいに書いているものもある)。

 

経理をやる人も間違いが起こらないように、何が不正なのかを雰囲気でもいいから把握してないと、片付けようとして会計としてはだめなことをやってしまいかねない。

そう思ってこの本を読みました。すごくよかった。売上や資産の架空計上とか循環取引、クーポン券を使ったかのように見せかけて、差額分の現金を盗むなど、典型的?な不正についても、登場人物が多いケースなどなかなか個人的には想像できない全体像のよくあるケースを見ることができる。

 

売上の架空計上が多いのは驚いた。そんなに営業さんなどが、プレッシャーを感じて売上を追い求めているのはバックオフィスにはちょっとわからない感情だ。プレッシャーなんかつまらないなと思う。でも東京なら色んな仕事があるけれど、田舎だとここを追われたらかなり面倒なことになるというようなシチュエーション、容易に想像できる。そういった環境で売上をあげなければ行けないし、上司からもプレッシャーを受けると思うとつらい気持ちになる。

自分はプレッシャーや罵倒には絶対に折れないぞと思う。おかしなことをさせられないように知識をつけたい。学生さんに言いたいことだが、若い時間を使って勉強した専門を仕事にするべきです。もし知らない分野に飛び込むと、圧倒的知識を持つ周囲に丸め込まれてしまう危険がある。社会に知識がなくて出ていくのは命がけです。保証人になってくれる人に迷惑をかけないように、自分の人生を棒に振らないように、自分の知識のある仕事をできるだけしたほうが良い。