いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

通り

通りをゆく

バスは短い方舟の航路を緑色になっていく

生の短さについて

を読みながら

明日の死を思う

目的を果たしてゆけ

尊厳ある冬のために

仕事は静かに行われる

見えないように蓋をされた

貧困や苦境の上を滑って

土曜日も出勤をし

多くの人が死ぬだろう

誰にとっての尊厳のためか

この冬は私達のものではない

死ぬとき冬は

冷たくて

一人きりのいたみを

人に弄ばれて行くのか

死ぬときこの世界が

蜜柑色なら

水は今より冷たくて