いのちばっかりさ

生きている記録。体を鍛えて学び働きたい。

死ぬとき

死ぬとき、

この世界はみかん色で

水は今より冷たくて

見る景色は過去のことなどではなくて

体は静かな溶け出す溶液のようで

土偶の表面のあたたかさが肌全体にはりついて

一つの土になり

腐って気分が良くなる

稲穂はいっせいに起立して

長い雨のあとの心配もよそに

人々に糧を与えよ

通りに鳥が降り立ち

そろばん学校のいちょうの木は実をつけ

斜面に子供らは歩き

書いた詩は電子の世界で白く光る