祖父は死んだある冬の日
私たちは断絶の中に生き
断絶の中に死に
断絶の中で眠る
ひとりの愛を追い求め
喋らなくなった壁に向かって
その愛を疑った
結婚式の写真をさがしつづけた
写真はいつも見つからなかった
断絶の中は暖かかった
その暖かさは愛の印のようにも思えたし
一瞬の洗濯物を乾かす日陰のようでもあった
自分自身の愛を証明することで
その人生の明るさは証明できなかった
私はケバブ屋に寄って
疲れのあまりケバブを買って食べた
後回しにすることは良くない