いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

邪魔しないでおこう

祖父は死んだある冬の日

私たちは断絶の中に生き

断絶の中に死に

断絶の中で眠る

 

ひとりの愛を追い求め

喋らなくなった壁に向かって

その愛を疑った

結婚式の写真をさがしつづけた

 

写真はいつも見つからなかった

断絶の中は暖かかった

その暖かさは愛の印のようにも思えたし

一瞬の洗濯物を乾かす日陰のようでもあった

 

自分自身の愛を証明することで

その人生の明るさは証明できなかった

私はケバブ屋に寄って

疲れのあまりケバブを買って食べた

後回しにすることは良くない