いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

痛みがいたましいて

堂堂巡りなんだ

世間がまだ生きている

体を髪を指を

折って殺すなら

連鎖して人は命を投げ捨てでも

保存されたいと願って書く

離れ離れになるなら

命を投げ捨てでも

海の底で朽ち果てようとも

痛みなど物ともせず

そのままで

見つめあった瞳を閉じる

保存されなくとも

自分の中に好きな人に触れた部分だけ

残って終わるためには

だから何も持たなかった

何も

メロディーさえ体から引き離して

素朴な音だけで

愛を伝えていた

二人で無に還るために

深呼吸で

冷たい水が流れ込んだ

肺の奥まで生きている時から

もう大丈夫だろう