いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

死体検案書

縁あって(正しい言い方かな?)死体検案書を入手した。死亡診断書では済まん死に方した時に解剖したりして、その結果を書いてる書類。

 

用紙に、細かい注意書きや記入の手引き的な小さい字が並んでいる。こういうのを見ていると夢中になる。

 

この書類の発行にかかる費用は場所によってかなり違うらしい。十万円くらいかかるところもあるとか。都内は無料みたい。でもこれもらわないと火葬できないのだし、無料にしろや。

 

私はこの書類を見て、はじめてかの人が解剖されたのは司法解剖でなくて「死体解剖保存法第八条による解剖」であったのだと知った。私も解剖されるところを見たかった。

 

いろんな記入欄の説明書きを読みながら、ピックルスコーポレーションの湘南工場で攪拌器に巻き込まれて亡くなった人の死体検案書はどんな内容になるのかと考えていた。胸が苦しくなる。これは遺されたものを納得させるための書類ではないが、最低限の書き込みしかない。前に進むためには真実についてもっと詳しく知りたいと思うものだろうに。たとえその結果前に進まないことを選ぶにしても。死亡推定時刻を知ることができて、それでさえ私は嬉しいと思った。それしきのこと。

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いつしか死んだ人のことを考えてる。『日本料理店の だし図鑑』を借りてきて読んでいる。

 

方向転換、縦列駐車の練習