いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

私もイスラーム圏で働きたい

 この本を読んだ。

 イスラーム圏の様々な職種の色々な企業の現場における就業経験 を持つ人たちが、仕事を通じてイスラーム圏とその人々をどう見たかを、それぞれ書いている。 

 

 この本を読んで、これまでの「イスラーム圏では女性はうまく働けないし、きっと企業でも女性はイスラーム圏に派遣してもらえないだろう」という考え方が変わった。とくに元気づけられたのは、JICAやパデコ等で仕事した田中香さんの話。この人はパキスタンアフガニスタンをはじめ、様々なイスラーム圏の現場で、ボランティアではなく仕事としての開発援助として、母子保健プロジェクトや選挙支援等に携わった。田中さんは、イスラーム圏に日本人が仕事で訪れる場合には、男性と女性の出来ることは全く違うと書いている。そのためイスラーム圏では、ジャンダーバランスのとれた、男女両方が居るグループを組織した方が、仕事が円滑に進むという経験をしたと書いている。

 

 イスラーム圏では女性はビジネスの仲間として相手にされないという印象を持っていたが、田中さんは、たしかに女性は一人前に扱われていないが、それ故にかえって男性よりもスムーズに高官と会うことが出来たり、イスラーム圏の女性に直接会えたりするのですよということを教えてくれた。

 

 仕事って楽しいじゃないか!と思った。仕事というのは工夫なんだな、と感じた。工夫していくうちに繋がっていって、配慮が出来て、相互理解が深まり、自分の血となり肉となる。学生のうちは全く体験できないことが仕事の中で待っている、という待ち遠しい感じがする。

 

 これまで私はただ単に珍しいから異文化が好きなのだと自分で思っていたけれど、この本を読んでいるうちに少し違う理由からなのかもしれないと思い始めた。国内の同年代の仲間の中に居ると「イスラーム圏は女性が働ける場所ではないでしょ」とか、「イスラーム圏はこわい」とかの言葉で、相互理解の余地なく切り捨てられている、そういうものの奥をもっと自分で見たいと感じているから、異文化にも興味があるのかもしれない。その奥に居るのはまぎれもなく人間で、私はその人間と本当の意味で理解し合いたいんだろうと思った。そして人間がみんな理解し合いながら仕事をして、よりよい将来の世界を作っていけるようになればと思う。

 

 私もイスラーム圏で働きたいと強く決意した。こんなふうに、過去から連れてきたテーマをこね回しながら、いつでも早く出て行きたいと思っている一面がある。でも静かな時や本を読んでいる時、やはり過去からのテーマについて考える。というかいつも下地には過去からのテーマがある。早く出て行きたいと思うのも、違うものを知ることによって、今まで見えなかった線が見え始めるのかもしれないし、自分の視点も充実するんじゃないかと思っているからかも。今は視界が常に欠けている感じだから。

 

 最近イスラーム系の本がたくさん出版されている気がする。今日大学内の書店に行ったらイスラーム特集棚が作られていた。全部読みたい。いくつか資料として手元に置きたい本もあったが金欠なので少しずつ立ち読みしますか。

 

 少し前からこの本を読んでいるのだが、面白くてたまらない。コーランにすごく興味を持っている。

『コーラン』を読む (岩波現代文庫)

『コーラン』を読む (岩波現代文庫)

 

 

 「Assalamu Alaikum(アラビア語でPeace be upon you)」

と歌詞に入っている英語の歌。歌い手の動きがなにかふわりふわりとしているように感じるのは私だけでしょうか。

www.youtube.com

 

 

イスラーム圏で働く』の中で扱われている企業等は以下の通りです。

 

エミレーツ航空

www.emirates.com

石油資源開発株式会社

www.japex.co.jp

朝日新聞社

www.asahi.com

三菱商事

www.mitsubishicorp.com

三井物産

www.mitsui.com

共同通信社

www.kyodonews.jp

・福島技術士事務所

 Lithosphere Technology and Emvironment福島技術士事務所

・日系自動車企業の在トルコ法人 ※法人名不明

・JICA

   JICA - 国際協力機構

・桃太郎食品 ※公式サイトなしと思われる

・ヤクルト

www.yakult.co.jp

・ミヤコ国際ツーリスト

 http://www.miyako-kokusai.co.jp