いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

ブログに創作を書く女

 眠くなって布団に寝転がってからおもむろに、女は打ち込み始めた。ブログにアップするための創作を。

 

 眠気が女を飲み込む前の数時間、ひたすらに打ち込み逃げ込む。おいしい牛乳で作ったホットミルクを飲みながら、一口飲むごとに眠気が深まり、窓を開けたまま寝てしまうことを予期しながら女は創作を書く。

 

 今日という日への悔恨を込めて。実現しなかった自分自身、会えなかった人への想いを込めて。掛け布団が暑苦しい。通り雨の名残の水滴がステンレスに当たってハラハラと音を立てている。知らない人物がいま歩き始めた。日付をまたいだ。