いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

食べ過ぎ

目を閉じてもそこらに

枝毛のように重なり合っている

吐き出そうとしても上に

何か詰まっている

ある小さな穴から血を注ぐように

小さな言葉でも口にし続けていなければ

微睡みの中で嘔吐して死んでしまう

見たその時から

その方法でしか考えられなくなるような

絵とか

文章とか

その触手から逃れて

ひたすら吐き気をこらえる

そうでないものをそう見せることで

心だけが苦しむ

吐き出そうにもその習慣がない

下そうにも消化ができない

僕は過去を絵に奪われる

僕自身の過去なのに

今の僕をさえ知らない人の絵によって。