いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

偽物の杜子春

謝るのが面倒だから
うまくやっていき
謝らないようにしようと思った

うまくやったことにも本当は謝らなければならない気がする
(あ)
熨斗をつけてください
と頼みました

年末の電車でネクタイを外している人がいて
それを見ていたら新年になって
でも

回送電車でしたかこれは
贈ろうとしたものがないのです
ホームから見たら
熨斗だけがマンションの外壁に
一面についていた

寒いですよ寿司だけでは
人生には芋煮のようなものも必要だ
だけれども

(あ)前置きもなく寒いよねと
奥さんは私の腕に触れていいました
私よりずっと確かな呼吸をしているはずのあなたを
私はきらいでした

技巧的な(あ)
現実界で私はただのニヤニヤしている(あ)
お年賀ですねといいました
あー現実界ではそのように言うのですね
「はい」
「そうです」