いのちばっかりさ

生きている記録。生業。放送大学。本を読む。入道雲100年分。

ある輸入書籍書店での仕事

 ある輸入書籍を扱う書店でアルバイトしている。始めたのは一ヶ月ほど前だが、わたしはこのアルバイトを本気で好きだ。

 知識をつけることで、お客さんの役に立つことができる。そんなバイトは今時そんなにない。お客さんの方でも、この書店の店員の知識を信頼している。わたしもアルバイトだが頑張って勉強したいと思う。

 わたしは大学に入ってから、いろいろなバイトをしてきた。どれも学生を摩耗させるだけのひどいバイトだ。

 ひどいバイトはいろいろあるが、その特徴として、自分が何を売っているのかということを、アルバイトに把握させようとしない。把握してしまうと不幸になる場合が多いし、売ることを戸惑ったりしては困るのだ。

 知識を重視する仕事では、アルバイトにも、自分が何をしているのか、何を売っているのか、把握させる。商品をいかに適切に売るかを、考えているのだ。そして、この書店で扱っている商品は書籍だが、明らかにそれ以上のものを期待されることを望んでいる。それは日々努力を要することで、ネットショップには提供できないものだ。

 本当に良い書店とは、そこに行くと文化が息づいており、書店員の文化と知識へのうごめきを密かに感じ取れる場所だろう。


 私に働くことの明るさを教えてくれたこの老舗書店に心から感謝します。